【田起こし効率化】最適時期と効率的なやり方を兼業農家向けに解説!
- 田起こしをする理由と、そのメリットが分かります。
- 季節ごとに田起こしの効果を紹介しています。
- 効率的に田起こしをするコツをお伝えします。
田起こしの作業は大変ですよね。そのうえ、農家さんそれぞれでやり方が異なるので、どう田起こしをすればいいのか分からないんですよね。
多くの方が「どのように田起こしをすれば、効率的で、稲がより良く育つ効果が得られるのか」ということに悩んでいます。
この記事では、田起こしの基本から、稲作にもたらす多大なメリット、、さらには効率的なコツまでを詳細に解説します。
そして、我が家で行うロータリーを使用した田起こしの方法から、さらには季節ごとの効果の違いまでお伝えします。
兼業農家の方々にとっても、時間と労力を節約しながら、最適な田起こし方法を見つけ出す手助けになるはずです。
ぜひ、田起こしの極意をマスターするため、ベストの方法を探していきましょう!
田起こしとは、田んぼの土を耕す作業
田起こしは、水田の土を掘り起こしたり、耕したりする作業を指します。
稲作において必ず行う作業ですね。
トラクターや耕運機を使って、田んぼの土を一気にかき混ぜているんです。
トラクターにつける道具としてロータリーやプラウなどがあります。
我が家ではロータリーを使用しているので、ロータリーでの田起こしを解説します!
田起こしのメリットは、稲の育つ環境が整うこと
稲が育つ環境が整うことが最大のメリットです。
もう少し詳細にメリットを解説します。
田起こしのメリット
土壌をかき混ぜることで、稲が酸素を吸収しやすくなる。
場所によって稲が乾燥や水没する可能性が低くなる。
冬に土壌内のジャンボタニシを表面に出すことで、低温にさらして駆除できる。
雑草の根を切断し、成長を抑制する。
土をかき混ぜることで、養分が土壌全体に均等に行き渡り、稲の均一な成長を促進する。
土壌が柔らかくなり、水はけと水持ちがよくなる。
田起こしをすることで得られるメリットはとてつもないですね!
そんな田起こしでも、デメリットがあります。
田起こしのデメリット
手間と時間がかかる作業であり、作業を負担に感じるかもしれません。
過度な田起こしは土壌の乾燥を引き起こし、稲の成長に悪影響を及ぼすことがあります。
デメリットはそのくらいでしょうか。
どうしても手間はかかりますが、メリット盛りだくさんの大切な作業です!
この工程を通じて、土壌が活性化され、稲の成長に必要な環境が整えられます。
一緒に適切な田起こしを目指していきましょう!
季節によって田起こしの効果は違う!
田起こしを行う季節によって、狙う効果が変わってきます。
季節は秋、冬、春の3つです!
【秋】稲刈り後の稲わらを土に埋め込む
「稲をすき込む」と呼ばれる田起こしです。
稲刈りが終わった後の稲わらを、トラクターで田起こしすることによって、土の中に埋めていきます。
これにより、稲わらが土の中で腐植が進み、堆肥化し、土の状態が大きく改善されます。
これによって、田植え時期に稲わらが浮いてくること減らせるんです!
より腐食をさせるためのポイントは3つ!
- 気温が高いうちにする
- 目安は、安定して気温が15℃以上ある時期
- 石灰窒素を混ぜ込む
- 10a当たり20kgあれば十分
- 浅めにすき込む
- 完全に埋め込まなくてもいいので、全体を浅めにゆっくり耕す
どれも土の中の微生物たちを活発にする働きがあります。
ちなみに、我が家では近年、秋の田起こしは行っていません。
理由は、兼業として十分な量が収穫できているから、それと地域の祭で忙しいからです。
秋の田起こしをしないと不作になる、というわけではないのでご安心ください。
収量を上げたい場合は、秋の田起こしをオススメします。
【冬】ジャンボタニシの駆除、雑草の手入れ
田植え後に大暴れするジャンボタニシは、冬の間、土の中で眠っています。
田起こしすることで、低温にさらして、ジャンボタニシをある程度駆除することができます。
田起こしをすると、土の中にいたジャンボタニシたちがポロポロと出てくるんですよね。
また、冬の田起こしは雑草対策としても有効です!
寒さや乾燥で雑草が枯れていくからです。
そして、雑草の状況がリセットされることで、春の田起こしの雑草対策の効果がさらに高まります。
ジャンボタニシや雑草の被害を少しでも抑えたいという場合は冬の田起こしをオススメします。
【春】土づくりに必須!代かきまでに必ずやっておく!
春の田起こしは土づくりの仕上げです!
土壌を改善させ、雑草を駆除し、同時に肥料を撒いていきます。
春に田起こしをしなかった場合、次の悪影響が考えられます。
- 田植え前に行う代かきで土を均等にしづらい
- 土を均等にできないとジャンボタニシが活発になる
- 田植えで苗が定着しづらい
- 土壌内の栄養が場所によって偏りがある
春の田起こしは、田植え後の田んぼの状態にかなり影響を与えます。
するメリットよりも、しなかった場合のデメリットが目立ちます。
秋の稲刈りの時に、涙を流すのはイヤですよね。
春の田起こしは必ずやりましょう!
田起こしのコツ3選!
田起こしには、タイミング・耕す深さ・トラクターの速さのコツがあります!
どれも大事!
それぞれ解説します!
田起こしのタイミング:雨の直後はNG!
土が濡れている状態での田起こしは、期待できる効果が下がってしまいます。
柔らかくなった土を十分に持ち上げられず、土をひっくり返すことができなくなるためです。
これでは、せっかく田起こしをするのに土壌改良に繋がらずもったいないですよね。
雨が降った後は3~5日を空けてから、乾いた状態で田起こしすることをオススメします!
雨の程度にもよるので、小雨ならば問題なしの場合もありますね。
日程を選べない兼業農家の方は、雨の中でもやり切る必要があるかもしれません。
専業の方も大変だと思いますが、兼業のツライところです…
耕す深さ:10~15cmが望ましい
浅すぎても効果がないし、深すぎると下層まで土がゆるくなってなってしまいます。
そのため、深さは10~15cmが望ましいです。
この深さにするために、次の速さが大きく関係します!
トラクターの速さ:急いでいてもゆっくりと
ほどよい深さにするためには、ほどよいスピードが必要になります。
- 速度:1速、4km/h
- エンジン回転数:2,500rpm
- PTOギア:1速
比較的ゆっくりとしたスピードですよね。
あくまで目安ですが、これくらいで丁度いいと思っています!
機種や土の状態はそれぞれ違うので、ご自身でベストの速さを探してみてもいいですね!
まとめ:田起こしは稲作の土台!計画的に進めましょう!
今回は、兼業農家としての田起こしの重要性とその方法について深く掘り下げました。
田起こしは、稲作をするうえでは絶対に外せません!
土壌の改善、雑草の抑制、ジャンボタニシ対策など、数多くのメリットがあるからです。
しかし、労力と時間がかかるため、計画的に進めることが重要です。
兼業農家にとって、休日を使いながら計画的に進めることは非常に大変なんですよね。
家庭や本業などとスケジュールを、常に調整しておきましょう!
もし不安な点があれば、経験豊富な農家のアドバイスを求めるか、関連する情報を集めることから始めてみてください。
正しい方法で田起こしを行うことで、きっと健康な稲作の土台を築くことができます。
そして、兼業農家の皆さんが休日を使ってまで頑張った結果、豊かな収穫につながることを心から願っています。
読んでくださり、ありがとうございましたー!