【田んぼの雑草退治!】兼業農家でもできる効果的対策4選+αを解説!
- 田んぼの雑草対策をしないと、どれだけ大変なことになるか分かります。
- 雑草の被害を防ぐためにできることを解説しています。
- お米の安定した収穫を目指すためには、雑草対策は必須です。
夏が近づき、草がボーボーに伸びている田んぼを見るとウンザリしてきますよね。
ですが、この雑草を放置してはダメなんです!
田んぼの雑草は見過ごされがちですが、実はお米の収穫量を大きく左右する大敵なんです。
この記事では、雑草の恐ろしさと、兼業農家でも簡単にできる効果的な雑草対策を4つ、さらにおまけの対策までご紹介します。
大変ですが、きちん雑草対策をすれば、被害なく安定した収穫がきっと見込めます!
そのためにも、雑草対策の理由と方法をしっかりと理解していきましょう!
結論:雑草被害を減らすには、季節ごとに対策する!
草刈りはもちろん大切ですが、それだけではダメなんです!
雑草被害を減らすには、一年間の季節ごとに様々な対策が必要です。
対策をしなければ、お米の収穫量が減ってしまう可能性があります。
夏の草刈りだけでなく、寒い季節でも雑草対策をすることができるんです!
こまめな作業をすることで、雑草を減らし、お米の収穫量をしっかり確保できます。
反対に言うと、それができなければ収穫量は減っていきます。
なぜ収穫量が減る、地獄のような影響を受けるのか、解説していきましょう!
雑草対策をしないとお米の量が減る理由は!?
田んぼに雑草が生えると、お米の収穫量が大幅に減少する可能性があります。
その理由は次の3つです。
- 病害虫のリスクが上がる
- 稲の成長の邪魔をする
- 最悪の場合、コンバインが壊れる危険性がある
ひとつずつ説明していきますね。
病害虫のリスクが上がる
雑草が多いと、病害虫が住み着きやすい環境を提供してしまいます。
病害虫の絶好の隠れ家、それが雑草です…
病害虫が増えると、それらが稲に移り、稲の成長を阻害し、最終的には収穫量の減少につながります。
また、雑草が密集することで、病気を引き起こす菌やウイルスが広がりやすくなります。
雑草は病害虫だけでなく、恐ろしいことに病気の拡散まで引き起こしてしまうんですね。
そのため、雑草が生い茂らないようにする必要があります。
稲の成長の邪魔をする
田んぼに雑草が生えると、稲と水や栄養素の奪い合いになります。
雑草が多いほど、稲の成長を邪魔されてしまうんですね…
さらに、雑草が密集していると、稲に光が十分に当たらず、光合成の効率が低下します。
光合成は、稲が成長するために必要なエネルギーを作り出す過程です。
そのせいで、稲は十分に成長できず、収穫量が減少する可能性があります。
最悪の場合、コンバインが壊れる
雑草の問題を放置すると、最悪の場合、収穫時にコンバインが壊れる危険性があります。
コンバインは、稲の収穫を効率的に行うための農業機械です。
雑草が密集していると、コンバインの刈り取り部分に絡みつき、機械が正常に動かなくなることがあります。
さらに、雑草が機械内部に入り込むことで、刃の奥が詰まったり、エンジンがオーバーヒートしたりする原因にもなります。
これは、コンバインの修理や交換に多大な費用がかかるだけでなく、収穫の遅れによって稲が適切な時期に収穫されないリスクも生じます。
雑草のせいでまともに稲刈りできないなんて、悲しすぎます…
兼業農家がやるべき雑草対策4選+α!
雑草の被害を生まないために、できることはたくさんあります!
その中でも、きちんと行えば確実に成果が出る方法4つ+αを解説します!
- 田起こし、代かきで雑草を生やさせない
- 田植え後は除草剤を撒いておく
- 水管理は徹底的に!水深5cm!
- 草刈りは年2回!6月下旬と9月中旬!
- +α、ジャンボタニシも活用できる
田起こし、代かきで雑草を生やさせない
田起こしと代かきは、雑草の成長を抑えたり、生えにくくしたりする効果があります。
それぞれの効果は次のとおりです。
土を深く耕し、雑草の種や根を土の中深く埋め込んでしまいます。
雑草の種が地中に沈みこみ、発芽する可能性が大幅に減少します。
田起こしの後に、水を張った田んぼの土をかき混ぜます。
表面が均一になった土の上に水が張ってあるため、雑草の種が土の上に出てきたとしても、発芽しにくい環境になります。
田植えの前に行う大切な雑草対策です。
田植え後に雑草が生えてしまうと、田んぼの中は対処しきれません。
水が張った状態では土がデコボコになり、稲の成長に悪影響を与えます。
稲刈り前まで、何もできません…
雑草が伸びる姿を見ることしかできないんです…
田起こしと代かきを計画的に行い、雑草が発芽しにくい環境にしていきましょう!
田植え後は除草剤を撒いておく
田植え後に除草剤を撒き、発芽したばかりの雑草を根絶やしにします。
ただし、使用する除草剤は稲に害を与えないものを選び、絶対に適切な量を使用しましょう!
除草剤を使用する主な目的は、雑草の発芽と成長を抑えることです。
田植え直後、稲はまだ小さく、周囲の環境に適応している最中です。
この時期に雑草が生えると稲よりも速く成長し、必要な光、水、栄養を奪うため、そうなる前に雑草を処理しなくてはいけません。
除草剤を散布した後は、田んぼの外に流出しないように、水を流さないことが大切です。
田植え後に除草剤を使用することで、しっかりと稲に必要な栄養を届けてあげましょう!
水管理は徹底的に!水深5cm!
水管理は雑草対策において非常に重要です。
水深を5cm程度に保つことで、雑草の種が酸素を受け取れず、発芽しにくくなります。
ここで先ほどの代かきも重要になります。
水深を一定に保つには、代かきで土を均一にしておく必要があります。
田植え後は、土を均一にすることができないため、丁寧な代かきをしましょう!
中干しでは確実に水を抜いて、終わればまた水深5cmに戻しておきましょう!
草刈りは年2回!6月下旬と9月中旬!
田んぼの畔や周囲の雑草が、田んぼに侵入し、稲の成長を邪魔することがあります。
侵入を許すと、田んぼ内で広がるため非常に厄介です。
そうならないためにも、最低でも年2回、6月下旬と9月中旬に草刈りをしましょう!
草刈り機はチップソーでもナイロンコードでもどちらでも問題ありません。
梅雨により水を吸い上げ、雑草が一斉に伸び始めます。
そのタイミングで、雑草をこれ以上成長させないように、刈り取ります。
この時期に刈らないと、雑草が大繁殖するので、暑さに負けずお米のために頑張りましょう!
6月に刈った草がもう一度伸び始めます。
この草を伸ばしてしまうと、稲刈りに影響を与えるので刈り取ります。
田んぼに雑草が侵入していないか、改めてチェックしておくといいですね。
伸びてくるな!という念を込めて刈りましょう!
草刈りは本当に大変ですよね。
直接お米作りに関わる工程ではないのに、やたら時間と労力を費やしますもんね。
何枚も田んぼを管理している方は、とんでもなく苦労していると思います。
皆さんは同時期に草刈りをしているはずなので、仲間うちで励まし合いながら草と戦いましょう!
できるなら12月頃にも3回目の草刈りをしましょう。
稲刈りが済んだ後なので絶対ではありませんが、12月頃の草刈りをしておくとベターです。
この時期に草を刈っておくと、春から芽吹く雑草の量が抑えられます。
その結果、来年の6月の草の量が減り、草刈りが少しだけ楽になります。
冬に時間が取れるようなら草刈りをしておくといいですね。
+α、ジャンボタニシも活用できる
意外かもしれませんが、ジャンボタニシは雑草対策の役に立ってくれます。
ジャンボタニシは、田んぼの比較的柔らかい植物を食べる習性を持っています。
ジャンボタニシが田んぼを歩き回りながら、雑草を食べてくれるため、雑草の成長を抑制し、稲の成長に必要な光や栄養が確保されます。
除草剤に頼らない雑草対策ですね!
ただ、注意が必要です。
ジャンボタニシ活用するには、稲を食べないように管理しなくてはいけません。
そのため、田植え直後にスクミノンなどの殺貝剤で個体数を減らし、活動を抑えるため水深を常に浅く保たなくてはいけません。
稲が大きくなり、根本が固くなればジャンボタニシは稲をほぼ食べません。
稲より食べやすい雑草を食べるため、結果的に稲が育つ環境を整えてくれます。
田植え直後のジャンボタニシは恐ろしいですが、稲が大きくなれば心強い味方になりますね!
田んぼの中に雑草が生えてしまった場合は?
残念なことに、田んぼの中に雑草が生えてしまったら、即対応は難しいです。
ほとんどが田んぼに水が張ってある状態なので、その中に入って雑草を駆除しようとすると、土がデコボコになり稲が生長しづらくなっていまします。
そのため10月頃まで待ち、田んぼの中の雑草は稲刈り直前に刈り取ります。
土がへこまないようになってから、田んぼに入りましょう。
それよりも、この雑草のせいでコンバインが壊れてしまうリスクがあることが大問題です!
稲刈り前で土が固くなっていることを確認し、雑草を直接刈り取ります。
刈った草は田んぼの外へ持ち出した方がいいですね。
田んぼの中に置いたままにすると、翌年も生えてくる可能性が高まるのでダメなんです。
田んぼの中に雑草が無くなり、美しい稲だけになってからコンバインで稲刈りをするようにしましょう!
まとめ:雑草対策のコツは「丁寧な作業」と「根気」
雑草対策が必要な理由と、雑草対策4選を解説しました。
雑草対策を怠ると、お米の収穫量が減少し、最悪の場合はコンバインの故障にもつながりかねません。
しかし、田起こしや代かき、除草剤の使用、水管理、定期的な草刈りなど、適切な対策を行うことで、これらの問題を効果的に防ぐことができます。
雑草との戦いは大変かもしれませんが、適切な管理と対策により、美味しいお米を安定して生産することができるでしょう。
振り返ってみると、雑草対策のコツは「丁寧な作業」と「根気」の2つが大切だなと感じます。
田起こしや管理などを雑に行い、草刈りをサボれば、そのスキをついて雑草がどんどん伸びていきます。
忙しくても、時間をかけて丁寧に作業をし、汗を垂らしながら根気強く草刈りをすることで雑草に負けない田んぼになっていくんですね。
そんな田んぼの環境を作り上げていきたいものです。
雑草と戦う農家・兼業農家・家庭菜園をしている皆様、本当にお疲れ様です。
皆さんが懸命に草刈りをしている姿は、本当にカッコいいです!
大変だと思いますが、手間暇かけて雑草に打ち勝ち、皆で気持ちのいい収穫を目指しましょう!
読んでくださり、ありがとうございました!